光と陰

「コンプレックスある?」

 

突然の主人からの夕食後の問い。

 

「あるよ。あるよ。コンプレックスだらけだよ」

「無い人なんかおるん?」

「みんな、誰だって自分の何かについてそう感じてるんじゃないん?」

 

もしかして…

「無いん?」

 

恐々聞いてしまうほど、わたしにはあり得ない考え方。

 

即答で、「ぼくは無いで」

 

うそだ。うそよ。(心の声)

 

主人はちなみに絶世の美男子でもなければ、何かの第一1人者でもない。

ごめんやけど…

わたしがあなたなら絶対ある気がする…とは言えないけど。

 

まぁ…主観問題になるので、無いと言い切れるってある意味とても肯定感高くないか? 羨ましいとすら感じる。

その考え方をどこで身につけたのかと純粋に疑問も湧く。

 

以前、酒のつまみになる話で、自分に似てる最高峰の芸能人は誰か??の会で、

 

家族中で自分達の最高峰を見つけ出したりして、それは盛りすぎやからとダメだしなんかしてゲラゲラ笑ったことがあった。

 

ちなみに主人の最高峰は、家族全員一致でウィルスミス。

 

ほらもう最高峰が、外人チョイスの時点で何かね。違うのよ。

 

見てくれも形容し難いのだけど…かっこいいとか、悪いとかのそんな判断のつかないような感じ。

 

ビジュアルだけでなく、考え方ものすごーーく個性的考えをお持ち。

 

一歩間違えたら変わった人ねの

領域に入るぐらい。

この人、大丈夫な人どっちよ??のラインの上に佇んでる人。

 

エジソンとか発明できたから良かったけど、彼がずっと発明に行き着く途中のままの人生を終えた人だったら…けっこうやばいエピソード多く無い??

 

主人はそんなタイプの人間。

 

自分とは真逆の精神構造。ちなみにビジュアルも真逆。洋と和みたいな感じ。

 

自分には持ち合わせてもいないものを見せつけられてそれがとても新鮮で、不思議で、夫婦の選択を選んだ。

 

わたしはきっと彼が眩しかったのだ。

 

光の多いところでは、影も強くなる。

ヨハン・ゲーテの有名な言葉の一つが彼にもよくある当てはまる。

     

光と同じ熱量の影。

 

それぞれを内包しながらもコンプレックスはないと言えるその強さに時に争い、時にひれ伏す。

 

わたしは、自分のコンプレックスがその光の強さで溶かされる日を密かに願っていのかもしれない。

 

 

 

彼と生きることで