小さいあなた

卒業DVDなるものを見た。

 

そのDVDは子どもの卒園の時に頂けるお品。

通年行事全てを盛り込んだそれはまるで動く卒業アルバム。

 

もう私という人間はほんとにメモリアル系に情熱がないので

頂いてから3年目にはじめて視聴する始末。

娘はもう小学3年生。

 

そこに映るのはまだ、幼児丸出しの丸い顔の娘。

少し前のはずが遥かかなたに感じる。目の前の娘と見比べてあまりにも急成長を遂げてるじゃないか。なんて当たり前のことに驚く。

この時期の子どもそりゃ変わるよねー。

 

3人僅差の出産ドタバタ育児はまるで早回しみたいにあっという間に幼児期が過ぎていった。

 

画面の小さい娘をみて、私何か取りこぼしていなかったか?

急に切ない気持ちになった。

 

当時は当時で自分の精一杯だったには嘘はない。

時には不貞腐れたり、子ども3人大人1の状況に子どもの世界の住民になったみたいで、毎日毎日大人の人を欲していた。(主人は早朝から深夜まで当時は仕事人間だった)

 

子どもの居ない世界に身を置きたいなんてよぎる瞬間も会ったけど、自分の全てより大切なものがこの世にあると知れたのは子どもたちのおかげ。

 

メモリアル系に疎いなりにも、節目の写真やビデオなどあることはある。

少ないけど…

 

ある日、運動会とか行事でカメラ、ビデオに夢中になってその今の瞬間きちんと肉眼で見れてないとことに気がついた。

 

うちは多忙の主人は育児戦力通知が万年出ていたので、1人で3人の子どもの勇姿をおさめるには限界があった。

 

最初のころは必死に思い出だからなんてムキにってような気がする。

ある日を境に、もういいや。

この瞬間の今を何もかまえずこの目で見てやろう!

 

そう思ってからは1人で挑む子どもの数々の行事の精神的負担が格段に減った。

 

撮影係は自分しかいなのいだからと責任を感じていたけれど、私立の幼稚園なんて行事毎にそれはそれはご丁寧にDVDを販売してくれる。写真だって販売してくれる。

 

それを買った方が余程プロの撮影なので上手い。

 

そして、私のことだから買っただけでひと安心して大して見ないのだけど、、、

 

こうして置かなくちゃと何かを追いかけ過ぎで目の前の今大切にしなくてはいけない瞬間を蔑ろにしていたら何をやってんだか…

それって全てにおいて言えることだよなーなんて思う。

 

いつか、いつか、いつの日か。いつかのために。

なんて目標に邁進するのも悪くない。

でも、そのいつかは今日の今の積み重ねでしかない。

 

目の前の事や人を大切にすること以外やることなんかない。

 

せっかちな性格なもんで、同時に色なタスクをこなしたくなるけど結局は1段ずつしか積み上げることなんてできない。

 

小さいあなたを懐かしむ気持ちから、

今日の小学生の君たちに会えるのは今日しかないのかと少しじ〜ーんとした。

永遠に続くようで途方もなく感じていた子育ての時間は案外短いものなのかも。

 

大切な一日さて、明日はどう使おうか。